【永久保存版】子どもの口臭が気になるときに知っておきたい原因と対策

はじめに:実は多い?子どもの口臭に悩む親御さん

「朝起きたとき、子どもの口が臭う気がする」「歯みがきしているのにニオイが消えない」──そんなお悩みを抱える親御さんは少なくありません。子ども=無臭というイメージがありますが、実際には子どもにも口臭があることは医学的にも認められています。
この記事では、子どもの口臭の原因から、年齢別の傾向、家庭でできる対策、そして歯科での対応まで、丁寧に解説します。
子どもにも口臭はある?正常な口臭と異常な口臭の違い
生理的な口臭とは
誰にでもある自然なニオイで、起床時や空腹時、緊張時などに一時的に強まるものを生理的口臭といいます。子どもにもこれが起きることがあります。
- 寝ている間の唾液分泌の低下
- 口呼吸による口腔内の乾燥
- 水分不足
これらが原因で、朝の口臭が強く感じられることがあります。これは一過性のものであり、基本的には病的なものではありません。
病的口臭とは
口腔や体のどこかに異常があって生じるニオイです。以下のような症状を伴う場合は注意が必要です。
- 歯ぐきの腫れ、出血、虫歯の痛み
- 扁桃炎・副鼻腔炎(蓄膿症)
- 胃腸の不調や逆流性食道炎
子どもの場合、特に虫歯や歯肉炎が多く、これにより口臭が強くなるケースがあります。
子どもの口臭の主な原因5つ
① 歯磨き不足・磨き残し
最も多い原因がこれです。特に、乳歯はエナメル質が薄く虫歯になりやすく、プラーク(歯垢)がたまりやすい状態です。
・奥歯や歯と歯の間に食べかすが残る
・歯ブラシだけで済ませている
・フロスを使っていない
これらの状態が続くと、口腔内で細菌が増殖し、悪臭の原因物質を生み出します。

② 口呼吸と口腔の乾燥
鼻づまりやアレルギー体質、癖によって口呼吸をしている子どもは多くいます。口呼吸は唾液の働きを妨げ、自浄作用が低下するため、細菌の繁殖を助長します。
③ 鼻や喉の病気(副鼻腔炎・扁桃炎)
鼻や喉に炎症があると、膿や分泌物が喉の奥にたまり、それが口臭のもとになることがあります。風邪のあとに長引く口臭がある場合は、耳鼻科の受診をおすすめします。
④ 舌苔(ぜったい)
舌の表面に白くこびりつく細菌の塊を舌苔といいます。これが厚くなると、揮発性硫黄化合物という強いニオイを発する物質を生み出します。子どもでも舌磨きが必要なことがあります。
⑤ 胃腸のトラブル
まれに、逆流性食道炎や胃腸の不調によって口臭が出ることもあります。これらは内科的な原因ですが、小学生以上の子どもであれば、ストレスや食生活の乱れにより発症することがあります。
年齢別に見る、子どもの口臭の傾向と原因
乳幼児(0〜3歳)

・口腔ケアが未発達
・哺乳瓶・指しゃぶりによる口呼吸
・扁桃腺の肥大など
基本的には生理的口臭が多く、病的なものはまれです。
幼児〜小学生(4〜10歳)
- 乳歯の虫歯
- 舌苔の蓄積
- 歯磨きの不徹底
この時期は自分で歯磨きをするようになり始める時期なので、保護者の仕上げ磨きが非常に重要です。
思春期(11歳〜)
- 永久歯の虫歯や歯肉炎
- 思春期特有のホルモンバランスによる口腔内の変化
- ストレスによる胃腸障害
この時期は大人と同様の口臭の原因を持ちやすくなります。
家庭でできる!子どもの口臭対策5つ

① フロスを取り入れた丁寧な歯磨き
歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは取れません。仕上げ磨きの際にフロスを取り入れることで、プラーク除去率が大幅にアップします。
② 口呼吸の改善
鼻づまりが原因であれば耳鼻科への相談を、癖であれば口唇閉鎖のトレーニング(口輪筋トレーニング)なども効果的です。
③ 舌のケア
舌苔が目立つ場合は、柔らかい舌ブラシやガーゼを使って優しくふき取ってあげましょう。ゴシゴシこすらず、週に数回程度で十分です。
④ 食生活の見直し
甘いお菓子やジュースの頻度を見直し、唾液の分泌を促す食材(梅干しなど)や、歯の再石灰化を促進するリカルデントガムなどを取り入れるのも有効です。

⑤ 定期的な歯科受診
歯科医院での定期検診は、虫歯の予防と早期発見だけでなく、口臭の原因チェックにも有効です。プロによるクリーニングで舌苔やプラークの除去もできます。
歯科医院でできる子どもの口臭ケア
歯科医院では何をするの?
・虫歯・歯肉炎のチェックと治療
・舌苔・プラーク・歯石の除去
・歯磨き指導(ブラッシング指導)
歯科医院に慣れていないお子さんは、まず慣れるところから始めます。

耳鼻科や小児科と連携する場合も
副鼻腔炎や扁桃腺炎などが原因の場合、歯科だけでなく耳鼻科や小児科との連携が必要になることもあります。口臭が長引く場合は複数科への相談も検討しましょう。
まとめ:子どもの口臭は原因を知れば怖くない
子どもの口臭は、歯磨き習慣の確立や生活習慣の見直し、そして適切な医療ケアによって、十分にコントロールすることができます。
気になる場合は自己判断せず、かかりつけの歯科医院で相談することをおすすめします。
※画像引用
・GC公式HP
・リカルデント公式HP