【保存版】口内炎ができやすい原因と正しい対処法|繰り返す前に知っておきたいこと

目次

はじめに

「また口内炎ができてしまった…」「痛くてご飯も喋るのもつらい…」そんな経験はありませんか?口内炎は一度できると不快感が強く、日常生活にも支障をきたすことがあります。特に繰り返しできる方は、体の不調や生活習慣の乱れが原因になっている可能性があります。

この記事では、口内炎ができやすくなる原因正しい対処法、そして繰り返さないための予防策について、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。

口内炎とは?|そもそもなぜできる?

口内炎の主な種類

口内炎にはいくつかの種類がありますが、代表的なのは以下のとおりです:

  • アフタ性口内炎:円形または楕円形の白っぽい潰瘍。ストレスや免疫低下で発症。
  • カタル性口内炎:粘膜の傷から細菌感染して起こる。矯正装置や入れ歯の刺激なども原因。
  • ヘルペス性口内炎:ウイルス感染による。発熱を伴うことが多い。
  • カンジダ性口内炎:免疫が弱った際に口腔内の真菌が増殖して発症。

■ 口内炎ができやすい「好発部位」とその特徴

口内炎は口腔内のさまざまな部位に発生しますが、特に以下の部位にできやすい傾向があります。それぞれの理由とあわせて解説します。

1. 舌の側面(舌縁)・裏側(舌下面)

  • 特徴:粘膜が薄くデリケート、血管や神経が集中。
  • 理由:誤って噛みやすい/刺激を受けやすい/唾液腺が近く治りにくい。
  • 備考舌の上面(背側)には口内炎はできにくい。表面は角化しており、比較的丈夫なためです。

2. 唇の内側(上下ともに)

  • 特徴:薄い粘膜が表面を覆う。
  • 理由:会話中・食事中の動きが多く、歯と擦れやすい。また、口呼吸や乾燥の影響も受けやすい。

3. 頬の内側(頬粘膜)

  • 特徴:日常的に上下の歯と接触しやすい。
  • 理由:噛みやすい(咬傷)/詰め物や矯正器具と擦れやすい。

4. 歯ぐき(歯肉)

  • 特徴:硬い食べ物が直接当たる。
  • 理由:義歯やブラッシング圧が強すぎることで傷つきやすい。熱い食べ物によるやけど(熱傷性口内炎)もこの部位に多い。

5. 口蓋(上あご)

  • 特徴:やや角化した硬口蓋と、軟口蓋に分かれる。
  • 理由:熱い食べ物(ピザ、熱いお茶など)で火傷をしやすい部位。特に軟口蓋は粘膜がやわらかく、炎症を起こしやすい。

6. 口唇の端(口角)

  • 特徴:乾燥しやすく、動きが多い。
  • 理由:ビタミン不足や唾液の分泌異常などで口角炎が発生することがある。口内炎とはやや異なるが、似た炎症性疾患。

■ 好発部位まとめ表(一覧)

部位主な理由補足
舌の側面・裏側粘膜が薄く、刺激を受けやすい誤って噛む・火傷など
唇の内側薄くデリケートで乾燥しやすい歯と擦れる/口呼吸の影響
頬の内側歯との接触が多い噛みやすい部位
歯ぐき外部刺激にさらされやすい火傷や義歯の圧迫で損傷
上あご(軟口蓋)熱刺激を受けやすいピザや熱い飲食物で火傷
口角動きが多く乾燥しやすいビタミンB群不足で炎症悪化

口内炎ができやすくなる8つの原因

1. 栄養不足(特にビタミンB2、B6、C)

これらのビタミンは粘膜の健康維持に不可欠。偏った食生活やダイエットなどが原因で不足すると、口内炎ができやすくなります。

2. 睡眠不足・ストレス

睡眠不足や強いストレスは免疫機能を低下させ、体のバリア機能が弱まります。

3. 口の中を噛んでしまう癖や物理的刺激

頬の内側を噛んだり、硬い歯ブラシで傷つけることで口内炎ができることがあります。

4. 火傷(やけど)による粘膜の損傷

熱い飲み物や食べ物を急いで口にした際に、口腔内の粘膜が火傷し、そこに炎症が起きて口内炎になることがあります。特に上顎の内側や舌の先にできやすいのが特徴です。

5. 免疫力の低下

風邪や疲労、病後などで免疫力が落ちていると、普段は問題にならない細菌が悪さをすることも。

6. ホルモンの変化(特に女性)

女性の場合、月経周期や妊娠、更年期などホルモンの変化が口腔粘膜に影響することがあります。

7. 口腔衛生の低下

口の中に汚れがたまりやすくなると、細菌が繁殖しやすくなり、炎症が起きやすくなります。

8. 喫煙・アルコール

これらの嗜好品は口腔粘膜を刺激し、傷をつけたり、回復を遅らせる原因となります。

口内炎ができたときの対処法

自宅でできるケア

  • 口腔内を清潔に保つ:やさしく歯磨きし、うがい薬で殺菌。
  • 刺激の強い食べ物を避ける:辛いもの、熱いもの、硬いものは避ける。
  • ビタミン補給を意識した食事:納豆、卵、緑黄色野菜など。

薬での対応

  • 市販の口内炎用軟膏(ケナログなど)を使用:歯科医院での処方薬に比べ、効き目はマイルドです。
  • ビタミンB群を含む内服薬も有効

病院を受診すべきケース

以下のような場合には歯科・口腔外科や内科の受診をおすすめします:

  • 1週間以上治らない
  • 痛みが強く食事がとれない
  • 発熱を伴う
  • 繰り返し頻発する
  • 口内炎以外にも体の不調がある

口内炎を予防するための生活習慣

バランスの良い食事

  • ビタミンB2:レバー、納豆、卵
  • ビタミンB6:魚、バナナ、にんにく
  • ビタミンC:ブロッコリー、キウイ、柑橘類

睡眠とストレス管理

質の良い睡眠を確保し、心身のリズムを整えることで免疫力を高めます。

定期的な口腔ケア

歯磨きやうがいに加え、定期的な歯科医院でのクリーニングや検診も大切です。

歯科医院でできる専門的なケア

粘膜保護の軟膏処方

・物理的な刺激源(尖った歯、合わない入れ歯など)の除去

歯石・プラークの除去

生活習慣のアドバイス

まとめ|口内炎は「体からのサイン」

口内炎は、ただの口の中のトラブルではなく、生活習慣や体の調子を反映した「小さなサイン」です。頻繁にできる方は、口腔ケアの見直しや、栄養・睡眠・ストレスの管理が必要です。

口内炎を繰り返して悩んでいる方は、お気軽に歯科医院までご相談ください。早期の対応と予防が、快適な毎日への第一歩です。

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